(十一)「丹田」が強くなるとどうなるのか?

(1)先ず、下腹に充実した力を感じます。

(2)気持(心)が落ち着き、少しの事には動じなくなります。

(3)呼吸が深く(丹田呼吸に)なります。

(4)頭に余計な思い、即ち雑念、妄想などが出にくくなります。

(5)疲労感が軽減されます。

(6)静脈血が心臓に戻る強力なポンプ作用をします。

以上、思いつくままに述べました。本論に於いては、褌又は帯状のもので下腹を固定し、丹田を活性化するという趣旨ですから、腰と下腹を帯で固定したと仮定して(1)〜(6)までの理由をもう少し詳しくみて見ます。

まず(1)について。下腹を帯で加圧しますから作用反作用の原理で、腹が帯を押す、とも感じます。これが充実感、腹にこもる力となります。

(2)は下腹に圧がありますから、そこに意識が、圧として無意識的に固定される度合いが多くなり、それが落ち着きにつながります。

(3)は下腹に圧がかかり、いきまない状態が続けばそれが殆ど無条件的、生理的に丹田呼吸になります。

(4)は(2)とも連動します。圧力により、無意識的な意識が下腹に固定される理由によります。

(5)は(3)にもつながることで、深く大きな呼吸は、酸素摂取量が大きく、酸素摂取率も高くなる。すなわち同じ量の空気を吸い込んでも、より効率よく酸素を体内に取り込める。又身体に大きな負担をかけずに、より多くの酸素が利用できるようになるという医学的報告があります。これはすなわち疲労の回復が早いことを意味します。

(6)は医学的に認められていることで、実感というより、理論です。心臓から送り出された動脈血のうち、心臓より上部に行った血液は、重力により半ば自動的に心臓に戻ります。ところが、心臓より下部に行った血液が心臓にもどる確かな機構は無く、筋肉運動などで血管を搾るようにして送り返しているそうで、また同じ理由で、強い腹圧が強力に静脈血を心臓に絞り返すポンプ作用をしているということです。心臓の負担を軽減するということからもいいわけです。